理由の重要さ
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雑記
日本のことわざや言い伝えについて。
「雷さんにおへそ取られるよ!ヘソ隠して!」
こういう風に子供におなかを守らせるのは、雷が鳴るときは気温が下がりおなかが冷えやすくなる…という説があるからとか。あとは、へそを隠す体勢が低くなるから雷から身を守りやすくなる…という説もある模様。
「秋茄子は嫁に食わすな」
これ有名ですよね。秋茄子はたいへん美味しいので嫁に食べさせるのはもったいないという黒い説。現在は、女性の体は冷えやすいので、カラダを冷やす効果のある茄子は食べさせてはいけないという説が主流で信じられているのではないかな。また、秋茄子の種はすごく小さいから、種がなくなるというオカルト的な説もある。どちらも妊娠に関係することなのが興味深い。
「新しい履物は午後におろすな」
これは午後にはむくみが発生して靴ずれをおこすからという説がある。暗がりで新しい靴を履くと慣れていないために転倒のおそれがあるからという説や、夜に新しい履物をおろす時は決まってお通夜だったから禁忌となったという説も。
お気づきでしょうか、複数の説があるものばかりなんです。ちゃんとした真意が伝わっていない。含みの美学なんだか知らないけど、簡略してしまったせいで伝えたいことが歪曲して伝わってしまっている。こんな馬鹿な話はない。
理由というのはすごく大事で、結果よりも重要な場合がしばしばある。つまり、茄子や生野菜を食べるとカラダが冷えるからという理由で言い伝えたかったら「茄子を食わせない」ということよりも「茄子は体を冷やす、体を冷やすのは女性によくない」ということを並列として伝えるべきだったと思う。そうすれば、「体を冷やす食べ物は女性によくない」という拡大解釈も生まれる。
「茄子を食わせない」という部分だけが伝わって、姑の嫁いびりのことわざとして伝わった部分もある。完全に言い広めた人間のミスだ。こういう風に理由を言わないと真意が伝わらないことは往々にしておこる。なぜそうするか?を知らないと聞き手はそのまま言葉通りにとったり、聞き手の常識や感覚、価値観のみで相手の真意を推し量るほかない。そこで大きな歪みがおきて勘違いの解釈が生まれる。
~~だから。この一言があるのと無いのとでは大きな隔たりがある。ことわざや言い伝えだけに留まらず、日常の対話でもいえることだと思う。話の上手い人は、かならず明確な理由を述べている。話の下手な人間は、結果・結論しか言わない。コミュニケーション能力はこういう部分でも差がみられる。
話は少しくどいくらいがよく伝わると思います。下手に要約すると誤解が生まれるから。
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